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Channel: あおいの宝石箱
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恋しちゃった 最終話 恋する乙女

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あたしはいい気分だったけど、百合ちゃんは違ったらしい。

当たり前か。

「葉月ちゃん、内緒にしててごめん!」

平謝りに謝った。

「また今度ゆっくり事情を話すから、今日は勘弁して!」


「なんで?」

「大ちゃん、明日から修学旅行なんだもの。

しばらく会えないから。ねっ、お願い!」

可愛く謝られてしまった。

うーん・・・でもあたし1人のけ者だったからなあ。

てこでも動かないあたしに百合ちゃんの方が逆切れしてしまった。

「もう、いいっ!葉月ちゃんなんて嫌いよ!」

ぷいっと横をむく百合ちゃん。

百合ちゃんったら・・・可愛い・・・?

・・・ん?

なんだろう、この感情・・・?

あたしは自分の感情はとりあえずそのままにして、

百合ちゃんをなだめる事にした。

「ごめん、百合ちゃん。内緒にされたからちょっと悔しくて」

なんかドキドキする。なんで??

「もう意地悪しないからさー、許して。ね!」

百合ちゃんがくるっと振り返った。

「菜月ちゃんにいつ紹介するか悩んでたのよ。菜月ちゃん綺麗だし、不安だったんだもん」

あたしが綺麗??

ドキドキは更に大きくなる。

やっばい。興奮しすぎ??

「百合ちゃん、あたし、ちょっと具合悪いから、帰るわ」

そういうと、百合ちゃんのことみないで急いで家に向かった。
イメージ 1

百合ちゃんから離れるとちょっと落ち着いた。

やだなあ。なんだろう???

とりあえず、家に帰って落ち着こう。

それにしても・・・

百合ちゃん、ほっぺをピンクにして可愛かったなあ。

よっぽど彼が好きなんだ。

ずきっ。

ず・・き・・・??

百合ちゃんの顔がふっと頭に浮かんだ。

ぽっ!

顔が赤くなったのを感じた。
イメージ 2
え?えええええ????

あたし、何考えてるの??

その途端、まるで死ぬ間際の様に、百合ちゃんとのことを思い出していった。

ひええええええーっ!!
イメージ 3
あたし、あたし、

「恋しちゃったってこと?!」

いつかはくるとは思っていたけど、まさか女の子に恋をするとは・・・。

そうよね、違うわよね。

けど、何度考えても、恋以外に考えられない。

困った~。

困っちゃったよ~。

どうしよう。どうしたらいいの??

ピンクの美しい夕焼けを見ながら、あたしは途方に暮れていた。

兼田葉月17歳。遅すぎる初恋だった・・・。

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